聖徳太子ゆかりの
「斑鳩4寺」を巡る
斑鳩(いかるが)にあるお寺と言えば法隆寺ですね。
しかし斑鳩には、法隆寺以外にも中宮寺・法輪寺・法起寺といった飛鳥時代創建で、なおかついずれも聖徳太子ゆかりの古寺があります。
ここでは実際にこれら斑鳩4寺を一日で周ってみた時の様子(ステップ)をご紹介いたします。
「せっかくなら斑鳩4寺を全部周ってみたい!」と思っておられる方のご参考になれば幸いです!
斑鳩に来たなら法隆寺だけで終わらせるのはもったいないです!
では早速法隆寺から…と行きたいところですが、その前にぜひ行っておきたいところがあります。
それが「法隆寺iセンター」です。
法隆寺南大門への参道の一番手前のところにあります(バス停の近く)
開館は8:30からです
法隆寺iセンターは観光案内所なんですが、そこで何をするかというと、まずは「4寺周遊拝観券」を購入します。
こちらのチラシにも書かれているように、4寺周遊拝観券は1人「2,400円」になっています。
それぞれ個別で拝観料(大人料金)を払うと、下記の通り合計「2,900円」になるので500円お得になります!
- 法隆寺:1,500円
- 中宮寺:600円
- 法輪寺:500円
- 法起寺:300円
4寺周遊拝観券には子供料金はないので、お子さんは個別でお支払いした方がお得です
法隆寺iセンターで周遊券が欲しい旨を伝えると、その日の日付を打刻した券を発券してくださいます。
現金で支払うと特別にシールをくれます
打刻された日から2日間有効なので一日で周る必要はありません。
※ただし、一度行ったところは続けて行けません
時間や日程の関係上1日で周りたい場合、法隆寺と中宮寺はすぐに行けますが、法輪寺と法起寺は少し距離がありますので少し大変かもしれません。
そんな場合は法隆寺iセンターにレンタサイクルもありますので、そちらもご検討ください。
レンタサイクルは法隆寺iセンター以外にもあります
法隆寺へ
では、法隆寺iセンターで周遊拝観券を手にしたら、そのまま北へ進んでいくと法隆寺の南大門に着きます。
さらに進むと中門があり、金堂や五重塔などがある西院伽藍に到着します。
西院伽藍では古代建築の妙を堪能できます
西院伽藍を堪能したら今度は東の方向へ進み「大宝蔵院」へ。
こちらでは教科書でおなじみの『玉虫厨子』や『夢違観音』など、法隆寺に伝わる仏像や宝物を見ることができます。
こちらのメインともいえる『百済観音』は必見です!
大宝蔵院からさらに東へ行くと夢殿(ゆめどの)などがある「東院伽藍」に到着します。
こちらの御本尊である「救世(くせ)観音菩薩」様は春と秋の特別拝観でしか見られません
以上、ざっと法隆寺の概観をご紹介しました。
もっと法隆寺について知りたい方は下記の記事もぜひ参考にしてみてください!
中宮寺へ
法隆寺を堪能したらそのまま中宮寺へ行きましょう。
中宮寺へは夢殿を出て、鐘楼がある方へ進んでいくとあります。
夢殿で4寺周遊拝観券を見せたら、スタッフさんが中宮寺への行き方を教えてくださいます
中宮寺の本堂では、歴史の教科書にも出てくる『菩薩半跏像(伝如意輪観音)』をご覧いただけます。
中宮寺の『菩薩半跏像』は斑鳩に来たら絶対見るべき美像です
また、春であれば中宮寺の代名詞とも言える山吹が境内に咲いています。
以上、ざっと中宮寺の概観をご紹介しました。
もっと中宮寺について知りたい方は下記の記事もぜひ参考にしてみてください!
ちょっとここでお昼ごはん
法隆寺と中宮寺をゆっくり拝観すると、だいたい1時間半から2時間くらいになります。
朝の10時くらいにスタートしていればちょうどお昼時。
法隆寺の参道沿いやその周辺には多くのごはん屋さんがありますので、朝からスタートされた方は中宮寺の拝観が終わった時点でお昼ごはんにしておいた方が良いです。
4寺周遊拝観券を見せるとランチが少しお安くなったり、別途サービスを受けられるところもあるので、そういったところを選んでいくというのも1つです。
お安くなるところは4寺周遊のチラシで紹介されています
ただ私の場合、天気もよく過ごしやすい季節(4月)だったこともあり、法輪寺への道すがら(法輪寺から徒歩3分ほど)にある「法輪寺ポケットパーク」というところでコンビニ弁当を食べました笑
テーブルやベンチがあるので、ピクニック気分でおいしくいただきました!
休日ならもしかすると人が多くて椅子に座れないということがあるかもしれませんが、のんびり外で食べたいという方にはおすすめです。
法輪寺へ
続いては法輪寺へ行きます。
法輪寺へは法隆寺の東院伽藍の門を右へ曲がり、そのまま進行方向(北)へ進んでいきます。
約15分ほど歩くと、法輪寺の山門に到着します。
徒歩15分ほどですが、のどかなところなので風景を見ながらだと思ったほどしんどくはなかったです
山門に入ってすぐ目に付くのが三重塔。
法輪寺の三重塔は昭和19年(1944年)に落雷により焼失し、こちらは昭和50年(1975年)に再建されたものです。
地元の方々や、作家の幸田文などが再建に尽力しました
また、法輪寺講堂では『薬師如来坐像』や『虚空蔵菩薩立像』といった貴重な飛鳥時代の仏像が見られます。
『薬師如来坐像』は、法隆寺の『釈迦三尊像』と同じ鞍作止利(くらつくりのとり)による作と伝わっていて、お顔立ちが似ています。
そういったところに注目してみてください。
以上、ざっと法輪寺の概観をご紹介しました。
もっと法輪寺について知りたい方は下記の記事もぜひ参考にしてみてください!
法起寺へ
斑鳩4寺のトリをかざるのは法起寺です。
法起寺へは、法輪寺の山門を左へ曲がりそのまま直進します。
約9分ほど歩くと、法起寺の西門に到着します。
法起寺には南門もありますが、そこからは入れませんのでご注意ください
法起寺ではやはり現存最古と言われる三重塔がおすすめです。
私が参拝した時はつつじが咲いていました。池越しに見る三重塔はいい感じです。
秋になると法起寺の周りでは彼岸花なコスモスが咲きますので、秋もおすすめです。
以上、ざっと法起寺の概観をご紹介しました。
もっと法起寺について知りたい方は下記の記事もぜひ参考にしてみてください!
最後に、せっかくなので…
聖徳太子ゆかりの斑鳩4寺を無事に周り終えましたが、私はせっかくなのでこちら↓に行ってきました。
「史跡中宮寺跡」です。「史跡中宮寺跡」は、法起寺から南へ11分ほど歩いたところにあります。
中宮寺はかつてこちらにあり、戦国時代に炎上したため法隆寺の塔頭(子院)に避難し現在に至ります。
塔や金堂の基壇が残されているので歴史ファンにはおすすめのところです。
秋になるとこちらでもコスモスが見られます。
以上、斑鳩4寺を周ってみた様子をご紹介いたしました!
こちらの記事を参考に、ぜひあなたも斑鳩4寺周ってみてください!
よつぐ
奈良県在住(出身は大阪)。ひょんなことから奈良に引っ越すことになり、たまたま行った長谷寺をきっかけにお寺好きになりました。奈良県出身者ではないからこその視点で、奈良の古寺の良さや奥深さをお伝えできればと思っています。